WeWorkがMeetupを買収:今週のAxionサマリ

サマリ

今週最も興味深い話題は、コワーキングスペース大手WeWorkがMeetupを買収したことだ。人々の働き方のなかでフリーランス、起業が一般化するなか、都市の一スペースをテンポラリに借りるサービスの価値は高い。WeWorkによりグローバルシティの中核で、人、モノ、サービスの流動に楔を置くことは極めて重要だ。WeWorkのようなサービスは都市内の空間利用の流動性を大いに高め、都市を活性化させるだろう。都市も「所有から利用」のトレンドから自由ではない。


▼WeWorkがMeetupを買収

WeWorkがMeetupを買収。Meetupは100カ国以上で毎週15000以上のミートアップの開催(主に週末)を助けている。WeWorkは17カ国に1000万平方フィートのスペースを提供している(主に平日)。WeWorkはミートアップの開催場所としてオーガニックで成長を遂げており、シナジーを見込んでいる[Medium]。おそらく両者の利用者層が類似していたり、かさなってたりするのでしょう。利用者がもつ生活をめぐる哲学が似ているはずだ。

WeWorkのビジネスについては「決算が読めるようになるノート」の 「シェアオフィスのWeWorkはなぜ2兆円もの評価額になるのか」の説明が明快だ。

これまでのシェアオフィスというのは、創業間もないスタートアップやフリーランスの人が一時的に間借りする場所、というイメージがありましたが、WeWorkがやっていることはそうではなく、「固定資産をバルクで(安く)借り上げて、小分け・オンデマンドで(高く)販売」と見るのが正しいです。 よって、顧客層が創業間もないスタートアップやフリーランスの人だけではなくて、そこそこのサイズの安定した企業も多い、という訳です。これに気付いた人たちが高いバリエーションを付けています。

WeWorkの時価総額200億ドルを超えていおり、ソフトバンクも投資し評価額が上昇した。WeWorkはすでに同様のビジネスモデルを横展開をしている。「WeLive」(コ・リビング)、「Rise」 (フィットネス)、 「WeGrow」「Flatiron School」(教育)。特に最近、開始したWeGrowはとても興味深いです。「Mayo’s イスラエルレポート」はWeGrow事業をこう説明しています。

WeGrowはAdam Neumannの奥様、Rebekah Neumannが新しく手がけるプロジェクトで、幼稚園から小学校5年生を対象とした、生きた学習を提供するスペースだ。Rebekahさん自身5人の子育てをする中で、既存の教育システムが、子どもの発想力やユニークさを削ぎ取ってしまうと実感し、今回のプロジェクト立ち上げに繋がった。

ユダヤ人は教育やコミュニティ意識が高いことで有名だが、イスラエルに住んでいるとWeWorkの成長モデルこそが、ユダヤ人の生き方を物語っていると強く感じる。このユダヤ人の自然な発想から、今回のWeGrowが登場したのだと思う。

このWeWorkが行う新しい生活、仕事の方法の提案が、同時に高い利益率を誇るビジネスとして成立していることが素晴らしい。世界中の都市の空間利用の最適化に資することは間違いなく、いわゆる都市間での人の流動を生み出している。

個人がその能力を開花させ、それに見合う報酬を得られるようになるかは、住む場所に依存するという研究がある。それこそシリコンバレーはその典型的な例である。港区で働く人の所得は他の区を突き放して高いが、港区で働く人の5%しか港区に住んでいない。港区に所在する「イノベーション企業」で働く人が多い地域を見つけ出し、そこでCo−Workingをしながら、港区のWeWorkにテンポラリなオフィスをもち、週末や夜はMeetupで知識を交換するというのが、東京での理想的な戦い方だろうか。

余談だが、都市建築物も今後は簡単に建設し、解体することができて、土地に生じたニーズにすぐさま対応できるものへと変わることが求められている。同時に線形の建物の終わりが近づいている。「ジェネレイティブデザイン」が建築や都市を変えようとしている。

Via Generative Design via Adhiraj Bhattacharya

▼ビットコインが100万円突破

ビットコイン価格は1BTC100万円を超えた。価格はステークホルダーに大きな影響を与えるだろう。今後は暗号通貨取引所は金融機関、ファンド、個人投資家などのプレイヤーを取り込んでいくが、ピアツーピアで個人が自分の力でバンキングを行えるという点、プロトコルを軸としたソフトウェアとして開発が進んでいく点が、中核的な価値であることは間違いがない。価格につられ本質を見誤らないことが重要だ。

 

▼GoogleのAI技術が目指す未来

「純粋なハードウェアだけでの革新はほぼ終わった。これからはハードウェアに、ソフトウェアとAIを組み合わせていく」(GoogleでPixel Cameraのプロダクトマネージャーを務めるアイザック・レイノルド氏)。アジア太平洋地域のメディア向けAI関連イベント「Made with AI」が東京で開催された。

この秋、グーグルはPixelシリーズの新機種「Pixel 2」「Pixel 2 XL」をリリースした。レイノルド氏は、デジタル一眼レフで撮影した写真と、「Pixel」のポートレードモードで撮影した写真や、ポートレードモードをON/OFFして撮影した写真を紹介。ポートレートモードではより色味が自然だったり、OFFの状態と比べて陰になっていた両目や口の周辺が明るく補正されていたりするなど、顔を見やすく修正していることがわかる。

Google Homeの開発時には、8つのマイクを搭載することも検討されたが、ビームフォーミングと呼ばれる仕組みを組み合わせ、特定の方向の音を拾うことでマイク2つでも同等の性能を実現したという。

Googleで研究グループを統括するJeff Deanは、Googleは2018年に無料かつオンラインで機械学習の集中学習コースを提供すると説明した。ちなみにJeff DeanはGoogleの基盤となる分散システムのほぼ全てに中心的に関わり、圧倒的なエンジニアリング能力を発揮した伝説的人物。

こちらを見てください。

▼Snapchatが新デザイン

厳しいQ3決算で意気消沈のSnapが、反撃ののろし。フレンドページとパブリッシャーのページを分離する新デザインを発表した。

Via Snap

Evan Spiegelはこの動画でこう説明している。

「私たちがソーシャルメディアについて聞いた不満のひとつは、あなたの友人の写真やビデオが、パブリッシャーやクリエイター、インフルエンサーのコンテンツと混ざり合っていることです。 しかし、あなたの友人はコンテンツではないですね。それはかけがえない友人関係を示すものです」。

Facebookはこれもコピーする?

▼証券トレーダーはもう必要ない?

近年大型のヘッジファンド「マクロファンド」の運用成績の平均は、インデックス投資より劣っており「(パフォーマンスが悪いのに)高額な手数料を取るファンドマネジャーが必要か」という段階に来ている。投資の問題はあまりに複雑になりすぎて、伝統的な人間主体のメソッドは過去ほど有効でなくなってきているのかもしれない。

さようならトレーダー、こんにちは機械学習

▼簡単にVR/ARコンテンツを作成できる「Amazon Sumerian」

AmazonがVRツールキット「Amazon Sumerian」をリリース。既存のテンプレートを使って簡単にシーンを作成することができる。独自の3Dアセットをデータベースにアップロードすることも可能なので、自分の好みのARやVRを構築できる[Cnet Japan]

Via AWS

▼AWS、自動書き起こしサービス

Amazon Web Services(AWS)は米ラスベガスで開催中の年次イベント「AWS re:Invent 2017」で、音声認識サービス「Amazon Transcribe」を発表。Amazon Transcribeは、MP3の音声ファイルを読み込んで音声認識を行い、その内容をテキストに変換するというもの。Amazon Transcribeは、当初は英語とスペイン語に対応。その後、数週間から数か月でほかの言語にも対応予定[Publickey]

早く日本語も出てほしいところだ。

▼NVIDIAを脅かす「謎のAI半導体メーカー」

AI特化型半導体のスタートアップが雨後の筍のように出現している。新しいアーキテクチャを採用したチップは、NVIDIAのGPUを上回るパフォーマンスに挑戦し始めている。AIチップの開発企業は以下の通りで、Bitmainというビットコインの最大マイナーかつASICメーカーまで参入している。巨大企業とスタートアップが肩を並べる「戦国時代」の様相。なかでもDeepMindのDemiss Hasabisが出資するGraphcoreは注目に値する人材だ。

NVIDIAを脅かす「謎のAI半導体メーカー」

 

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