Stripeがビットコイン決済を停止しスクエアが始めたことをめぐる考察

サードパーティペイメント大手Stripeは1月下旬にビットコイン決済を停止すると明らかにしました

ストライプが最初にビットコイン取引を可能にしたのが2015年。当時60以上の国々の人々が、ビットコインを使用してストライプのネットワーク上でマーチャントに支払いを行うことができました。BitcoinをStripeで受け入れている企業のうち、Bitcoin経由で得られる収益は大幅に減少していたといいます。

世界最大級のゲームプラットフォームであるSteamも昨年12月、ビットコイン決済の停止を宣言する可能性に触れています。

手数料、遅延、ボラティリティの三重苦

昨年末の手数料高騰とトランザクション(tx)承認の遅延が、利用業者にとって余り楽しくなかったようです。しかし最近は1 satoshi/byteまで手数料が下落。処理待ちのtxが解消し承認速度も高速化しました。
マイナーが「memory pool」と言われる処理前のtxの格納場所に「偽物のtx」を積み上げることで送金詰まりを演出し、送金手数料の嵩上げに活用していたとも取り沙汰されます。

一時的に安くなったとしても、ビットコインの価格が上昇し、取引所間のアービトラージを取るための送金が活発化すれば、また使いづらくなることが見越せます。

先週から暗号通貨は暴落を続けていますが、これもStripeが負うべきリスクです。ボラティリティサードパーティペイメントは二者間の送金のエスクローを担います。VISA等のクレカが与信上難しいと判断したマーチャントに対しても、Stripeがリスクを引き受けることで、決済手段を提供することができます。ビットコインの送金に関しては、Stripeは取引承認が遅延している間のボラティリティの面倒もみないといけない。遅延の最中に暴落が起きると、差額分はStripeの損になってしまいます。だから現状は3重苦の可能性があるビットコインの採用をやめようという判断になったのでしょう。

奇しくもスクエアは逆張り

先週スクエアはビットコイン支払いの採用を決定しました。スクエアとStripeの業態は物理的なカードリーダを提供する以外は極めて似通っているので「逆張り」の様相です。

ライトニングネットワーク

このAxionでは何度も取り上げているようにライトニングネットワークが上記のビットコインのボトルネックを解決する可能性があります。

以下はBlockstream CEOのAdam BackのTweetですが、物理的なマシーンまで用意し、Lightningの実用を促そうとしています。

ライトニングノードと間に「ペイメントチャネル」と呼ばれる送金経路が開設されれば、高速、安価なビットコインを決済を実施できます。ストライプやスクエアはこのライトニングノードとなり様々な方面に対してチャネルを張り巡らしておけば、ユーザーにより高質のビットコイン決済を提供できると思います。ライトニングネットワークはある意味、普通の人までサードパーティペイメント事業者になれるチャンスを提供します。

ライトニングネットワークとは?

サトシ・ナカモトが提案していた「中間者を排除したP2P電子ペイメント」と少し齟齬が出てくるかもしれませんが、原理主義的になりすぎるのは現実的かもしれません。今後も、進行中の決済の革命を追っていきましょう。


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