ライトニングネットワークがクレジットカードの「車輪の再発明」にならないか?

本稿はコラムです。


米国最大の暗号通貨取引所Coinbaseがライトニングネットワークの代行サービス開発を進めています。Lightning Rampというサービスで、Coinbaseユーザーが自分のアカウントでライトニングネットワークを利用できるというサービスです。CoinbaseはYouTubeでDemoを発表しています。ライトニングネットワークの説明はこちらから。

LightningのメインネットはBitcoinコミュニティの間で牽引力を獲得しており、現在はほぼ2000のチャネルが張られたところです。

Lightning Network via https://lnmainnet.gaben.win/

ライトニングを実行するにはライトニングノードを立ち上げる等の作業が生じますが、一般の人々は「なぜ支払いのためにそこまでしなくてはいけないのか」と考えるに違いありません。ライトニングノードとしての役割をCoinbaseが代行するなら、より多くの人をライトニングに呼び込むことができるはずです。ユーザーは自分でライトニングノードをつくり、ペイメントチャネルを繋いでいく必要がありません。

取引所がライトニングネットワークの代行業者をしてくれることになることには利点がたくさんあります。しかし、取引所が数%の手数料を取り始めたら、もうクレジットカードと何も変わらなくなります。車輪の再発明です。

クレカのトランザクションはサードパーティ(第三者)どころか4人目、5人目も加わり、支払いを受けた側に手数料が課せられます。マーチャントは
その手数料分を見込んでプライシングを行うので、結局は知らず知らずのうちにユーザーがそのコストを負担していることになります。

Satoshi論文では第三者を必要としないピアツーピアの取引が唄われているのですが、Coinbaseがその第三者になるのかどうか。さまざまなところで議論が戦わされています。

Coinbaseはつい先日Segwitの実装を完了しました。Segwitの実装はライトニングネットワークの必要条件です。日本ではbitFlyerとBitbankが実装済みです。

ライトニングネットワークによる支払いに対して取引所のようなサードパーティがいくら手数料を載せるかを注意深く見守らなくてはいけません。Bitcoinは2007−08年の世界経済危機の直後というコンテクストの中から出てきたグローバルカレンシーなのです。

参考

Coinbase integration with Lightning, alpha demo from Bitcoin

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