Netflixが来年80億ドルをコンテンツ制作に費やす理由

Netflix、Amazonの動画コンテンツ投資は2018年さらに高い水準に達しそうだ。Netflixは先月20日(現地時間)、16億ドルを債務により調達したと報じられた。Q3決算で有料会員の成長が著しいことを踏まえ、70〜80億ドルに上る来年のコンテンツ投資に当てる。来年はオリジナルのアニメ30作、ドラマ80作を制作し、オリジナルコンテンツの比率を50%以上にのせる考えだ。

Netflixの有料会員数は1億人を突破。CATV等を解約してNetflixを契約する「コードカッティング」の競争が佳境を迎えているなか、Netflixが債務を負ってでもコンテンツに投資する要因は主に3点あると考えられる。

1. Amazonとの競争

Netflixの2016年の動画コンテンツ投資額は60億ドルに達する見込み。ESPNの制作予算は今年70億ドルであり、最大級の米TVネットワークと遜色ないレベルに到達しそうだ。Amazonも45億ドルと同様の水準に達している。

Amazonはコマースにおける特典と同時に、音楽ストリーミング、キンドルなど有料会員にさまざまなベネフィットを提供しており、ピュアな動画ストリーミングのプレイヤーではない。Netflixは動画に絞る分、より鮮明な価値を提供しないといけない。Amazon Prime会員が同時にNetflixに加入するよう誘引できる魅力、と言ってもいいだろう。

2. ユーザー獲得

Netflixの顧客獲得の鍵はコンテンツと考えられる。Netflixでしか見られない人気の高いコンテンツが揃えば揃うほど顧客を獲得できると考えられるだろう。

オリジナルコンテンツの制作・配信が有料会員数の増加と強い相関が認められれば、コストが顧客がもたらす収益を上回らない限り、Netflixはコンテンツにお金をつぎ込める。同時にNetflixは米国で「スタンダードプラン」を1ドル、「プレミアムプラン」を2ドルそれぞれ値上げするが、これが解約や新規有料会員数にどう影響するか注目しないといけない。80億ドルのコンテンツ投資が値上げや競争などの環境下でどれだけ功を奏するか。

3. Disney

3つ目の要因は既存テレビ事業者のストリーミング開始である。Walt DisneyはNetflixへのライセンスを停止した。2019年に同社がライセンスを保有する映画、テレビコンテンツによるストリーミングサービスを開始すると取り沙汰されている。ディズニーには「スター・ウォーズ」「アナと雪の女王」「トイ・ストーリー」などヒット作が軒を連ねており、スポーツ放送でも世界最大級のスポーツネットワークであるESPNを保有する。ESPNはストリーミングを2018年に開始すると言われている。

他にも30〜60ドルで数十チャンネルをバンドルした、ケーブルテレビのストリーミング版も昨年末から競争が激化。Youtube TV、Youtube Red、 Facebook Watch、Periscopeなど、他の巨大テック企業も異なるサービス形態ではあるが追撃を開始している。

Netflixにはオリジナルコンテンツの拡充以外の選択肢はないと言える状況だ。

Eyecatch via Netflix

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