【今週のまとめ】ビジネスサイドのあなたも機械学習に取り組む準備を

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今週のニュースは、Google CloudでAutoML Visionが利用できるようになったことです。今回の「Vision」では画像分野のモデル生成ができるようです。

世界の「AI人材」はおよそ1万人で超希少。これをGoogleのようなグローバルテック企業が先を争うように囲い込んでいます。一般的な企業に彼らを雇用する機会はなかなか与えられていません。その結果、元バイドゥチーフサイエンティストのアンドリュー・ウン氏は「AIを水のようにするため」、AI学習コースを整備するプロジェクトを開始しました。

最賃30万ドルのAIスター争奪戦の末、人工知能教育が台頭した

一人ひとりを教育するのも重要ですが、多層のニューラルネットを開発できる人材を作るのはなかなか大変です。急速に多層化する畳み込みニューラルネットの学習においては黒魔術のようなテクニックが必要とされてきました。ネットワークを設計するプロセスは、しばしば著しいレベルの機械学習の専門知識を持つ専門家がかなりの時間を費やし、実験を幾度となく繰り返すことを必要とします。「典型的な10層のネットワークは10の10乗の候補のネットワークを持ちうる」ということのようです。

AI専門家1万人の壁を破る機械学習の自動化 Google Auto ML

Cloud AutoMLは熟練度の低いエンジニアが強力なAIシステムを構築することを助ける、とFeiFei氏は語っています。エキスパートの数を増やすより、簡単に利用できるようにすることが重要です。現状のユーザーが利用できる「Cloud Vision API」は簡単に使える一方で、Googleがあらかじめ学習させていない物体は検出できません。

Google Brainのジェフ・ディーンが昨年のチームの仕事をまとめるポストをしていますが、そこでもAutoMLにも触れられています。抄訳は下記の通り。

「機械学習を自動化する目的は、新しい機械学習の問題を自動的に解決するための技術を開発することです。人間の機械学習の専門家が新しい問題に介入する必要はありません。本当にインテリジェントなシステムを構築しようとすることは、我々が必要とする基本的な機能に当たります。我々は、強化学習と進化アルゴリズムの両方を使用してニューラルネットワークアーキテクチャを設計するための新しいアプローチを開発し、この作業をImageNetの分類と検出に関する最先端の結果にスケールアップし、新しい最適化アルゴリズムと効果的なアクティベーション機能を自動的に学習する方法を示しました。 Googleは、クラウドAIチームと協力して、このテクノロジをGoogleのお客様の手に渡すとともに、引き続き多くの方向へ研究を推進しています。

コメント:機械学習の障壁が減る

GoogleのAIファーストのビジョンは一貫しているように見えます。エンタプライズITのAIシステムのようにプロプライエタリな仕組みでもなく、テレビCMでイメージ操作されたものとも大きく異なります。

他の領域で起きたのと同様に、誰もが機械学習を利用できるようになっていく可能性があります。クラウドコンピューティングは、AIをより使いやすくするための鍵の1つです。 Google、Amazon、Microsoftなどの企業は、クラウドプラットフォームに機械学習機能を追加するために急いでいます。 Google Cloudにはすでに多くのツールが用意されていますが、事前に訓練されたモデルを使用しています。プログラマーはツールを使用して、すでに認識された訓練を受けた限られた範囲のオブジェクトやシーンのみを認識することができます。しかし、新世代のクラウドベースの機械学習ツールは多目的ではるかに使いやすくするでしょう。そして自分の用途に合わせたカスタマイズができるわけです。クラウドで機械学習にアクセスできるようになると、あらゆる領域に変化を及ぼすでしょう。

ただし、専門的な知識や経験で出せるパフォーマンスに差がつくことは変わらないと予想され、企業は人材の確保や育成が引き続き、差別化につながる状況に直面するでしょう。AI人材の「プライス」の高騰は「始まりの始まり」に過ぎないかもしれません。人材を迎え入れる環境をもつ企業、チーム、研究機関が他を圧倒するパフォーマンスを出すという時代が来るかもしれません。

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