未来は量子コンピューティング IBMの50qubit達成の衝撃

IBMは汎用量子コンピューティングシステム「IBM Q」で50qubit(量子ビット)プロセッサのプロトタイプを作成したと発表した。2017年末までに20qubitプロセッサをオンライン上で利用可能にすると発表した。

IBMは1年半前、「IBM Q」のプロトタイプである「5qubit・マシン」をクラウドに置き、世界中の人々が使用、探索、学習のために利用できるようにした。 その1年後に、ふたつ目の16qubitのマシンを追加した。そしていまや20qubitを利用可能にしようとしている。

IBM 50Qシステム:50キュービットシステム用に配線されたIBMクライオスタット

1500以上の大学、300の高校、および300の民間機関からの6万人以上のユーザーが「IBM Q」のアカウントに登録し、170万回の実験を実施している。研究コミュニティのメンバーは、IBMの量子コンピュティングプラットフォームをアイデアの試験場として使用する35以上の研究論文を発表されたという。

IBMの20qubitマシンは、コヒーレンス時間が平均50マイクロ秒の前世代の量子プロセッサと比較して、平均90マイクロ秒で2倍になり、さらにスケールするよう設計されている。 50qubitのプロトタイプも同様の性能を持っている。

IBMの発表は量子コンピューティングが一般的に使用できる状態にあることを意味するものではない。 これは業界の最高記録ではあるが、依然として非常に短い時間である。

IBM 20&50 Qubitの配置、左)20キュビットシステムの概略図、中)キュビット相互接続性を示す50キュビットシステム。右)最初のIBM Qシステム用の量子プロセッサパッケージの写真

IBM、Google、Intel、およびサンフランシスコのスタートアップRigettiは、有用な量子システムを構築する競争をしている。これらのシステムは、量子物理学の直観に反する性質を利用して、従来のコンピュータとは異なる方法で情報を処理するものだ。

通常のコンピュータは情報を1または0のいずれかに保存するが、量子コンピュータはエンタングルメント(量子もつれ)と重ね合わせという2つの現象を利用して情報を処理する。

GoogleがIBMの背中を追いかけている。特に超電導システムの進歩により、IBMとの競争が激化している。今年の初めGoogleの研究者は、50キュビットを使用することができる量子コンピュータが、従来のスーパーコンピュータの性能を上回ることを示唆した。

今回の発表は、量子コンピュータが少しずつ我々の日常生活に近づいていることを示している。

参考

 

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