チューリング賞コンピュータ科学者はPoSを改良できるか

チューリング賞受賞の暗号学者で、MITコンピュータサイエンス教授のSilvio Micaliが、次世代コンセンサスアルゴリズムの開発をするAlgorandを創業し先週400万ドルをPillarUnion Square Venturesから調達しました。

興味深いのはMicariは昨年10月のBitcoinMagazineのインタビューで、PoWを脆弱かつ浪費と切り捨ててPoS民主的と評価しつつものその課題を指摘していたことです。今回はそのインタビューの抄訳を追っていきましょう。

PoS民主的

Micariはビットコインで頻発する一時的なチェーン分岐時の脆弱性を指摘し、プルーフオブステーク(PoS)の可能性が大きいと指摘しています。Micariは民主主義的だと評価します。 「システムの完全性を維持するあなたの影響力は、システムに実際にどれだけ投資したかに基づいています」。

しかし、Micaliはステーク・オブ・ステーク(PoS)アルゴリズムを作成するのは難しいと指摘しています。いくつかのプロジェクトが安全なプロトコルを保持していると主張しているが、Micaliはそれらの主張が疑わしいと考えています。

PoSの最大の課題の1つは、Nothing at stake問題です。チェーンがフォークする場合、コインホルダーの最適な戦略は、追加のブロック報酬を得るため両方のチェーンを拡張することです。これは、すべてのブロックチェーンの中心的な設計上の目標である、ユーザーを単一のチェーンに集約させることに完全に反してしまいます。

このため、いくつかのプロジェクトでは、コインホルダーにルールを遵守させるためのインセンティブや罰則を追加することで、PoSプロトコルを堅牢にする方法を検討しています。その一環として、ステーク・フォー・ステーク・システムでは、ユーザーが一種のデポジットを用意する必要があります。Micaliは余分な措置を講ずることなく、うまく設計されたPoSがそれ自身で成立する必要があると考えています。彼はデポジットが悪意のプレイヤーに扉を開くと分析します。

”悪意”のモノポリー戦略

「あなたの可処分所得の何分の一をテーブルに置いて触れることができない状態(つまりデポジット)にしてもいいか聞いてみましょうか?」と彼は言った。正直な人は小さい量を申告し、自由に使えるお金をたくさんもつ悪意のプレイヤーに支配されることになります。

「危険なのは、悪意をもつ人だけがシステムを操作するために多額の資金をデポジットするということです。そして、彼らが不正行為によってもっと多くのお金を稼ぐと、彼らはテーブルにお金を置くことに満足するようになります」。

彼はまた、罰を使ってユーザーを制御するという考えにも同意しません。「脆弱な国家は脅威と恐怖で支配を行います」。

なぜ、ある国では犯罪と戦うために残酷な刑罰を課すことにしているか、ろいうと、犯罪者はめったに捕まえられないからだとMicaliは指摘します。「悪い行為をした人を追放したいと思うはずですが、よく作り込まれたシステムは、人を罰する必要がないシステムです」

次世代のコンセンサスアルゴリズム

MicaliBitcoinEthereumの最大の価値は貨幣的価値ではなく、スマートコントラクとを可能にするものであると考えています。 「もちろん、分散型決済は集中型決済よりも優れていますが、実際に他の形式の通貨と暗号化方式を区別することは、実際にスマートコントラクトをつくることができることです」

「もちろん、分散型決済は集中型決済よりも優れていますが、実際に他の形式の通貨と暗号通貨を差別化するものは、スマートコントラクトを結ぶことができるということです」。彼はBitcoinEthereumの両方が、利用可能な最良のコンセンサスアルゴリズムを実装することで、ユーザーが利益を得ることを考えているといいます。現在、両方のシステムが制約にぶつかっています。 Bitcoin1秒あたり7トランザクション、Ethereum1秒あたり15トランザクションしか処理できない壁にぶつかっているので、400万ドル集めたAlgorandが解決できるとすればそれは凄い発見だったということになるはずでしょう。

参考

Algorand: Scaling Byzantine Agreements for Cryptocurrencies

Interview: Cryptographer Silvio Micali on Bitcoin, Ethereum and Proof of Stake

Photo by PRNewsfoto/BBVA Foundation

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